平成17年度愛媛大学教室系
技術・技能職員(土木・建設系)研修を開催
 
  主  催:国立大学法人愛媛大学
  研修期間:平成17年8月22日(月)〜 8月24日(水)
  研修会場:工学部15番教室,石手川,総合研究棟CAD室
 
 
1.目的 
 
教室系技術・技能職員に対し,その職務に必要とされる専門的知識,技術等の習得をさせることにより,教育研究現場における技術水準を高め,能力,資質等の向上を図ることを目的とする.
 

2.研修受講者 
 
・愛媛大学工学部等技術部
    環境建設系技術班:
大福 学,河野 幸一,重松 和恵,川口 隆,渡部 正康
・高松工業高等専門学校: 井下 将至,岡崎 芳行
・部分聴講者        : 12名


3.研修プログラム

pdfダウンロード: Training schedule.pdf (11kb)


4.研修内容

4.1 「人権侵害の防止について」              経営企画部人事課長 大前 弘
人権侵害には,「セクハラ」,「アカハラ」,「モラハラ」,「パワハラ」,「アルハラ」などがあり,その中の「セクシャル・ハラスメント」の形態に始まり,どのような点に気を付けるか,受けた場合の対応など詳細な講義を受けた.最後に,意識として気を付ける事は,お互いの人格を尊重し合い,大切なパートナーであると思う事が大事であるとの説明があった.

4.2 「職場における安全衛生について」      施設基盤部安全衛生管理室長 岡田 吉彦
国立大学は法人化され,大学における労働安全衛生管理については,労働安全衛生法およびその他関連法規の適用を受ける事となった経緯,職場の安全衛生体制のしくみ,「労働安全衛生報告書(平成16年度)」等の説明を受けた.また,環境配慮促進法の適用では,大学の社会的責任や他大学の先進的な取り組みについいての紹介があった.

4.3 講義・実習「環境調査」                愛媛大学工学部講師 三宅 洋
本実習では,愛媛県重信川支流石手川における大型低生動物の定性的調査に基づいて河川水質の評価を行い,環境指標生物による環境評価方法を理解することを目的として実施した.まず,位置情報,気温・水温,pH,COD(化学的酸素要求量)などの計測および低生動物の採取を行なった.つぎに,調査結果から第1調査地点の石手川最下流域での水質をCOD濃度および採取低性生物から「きたない水」と評価し,第2調査地点の石手川最上流域の水質をCOD濃度および採取低性生物から「きれいな水」と評価し,河川水質調査法の有効性について考察した.

4.4 実習「測量」(水準測量)              実習担当:川口 隆,河野 幸一
水準測量は,2点間の高低さや多くの地点の地盤高を測定したり,いろいろな構造物建設に際して一定の高さを確かめたりする測量で,@路線の縦・横断面図作成,A同高点の決定,B一定の勾配を定める,などを目的とする.今回は,大学構内に設置された複数の閉合水準測量ルートを,3名1組として測量を行い,測定結果から各点における調整量を計算し地盤高を求めた.

4.5 実習「CAD」
近年,分野を問わずCADによる製図が一般的となっている.これに対応するため,環境建設工学科における講義「設計製図」においても従来の製図版を用いた内容からCADを用いた内容に移行している.これに伴い当該講義への支援要請が見込まれることから,この研修では講義および研究室の支援にも対応できるようなCAD利用技能の修得を目的とし,本実習を行った.

4.5.1 実習「CAD」(基礎編)              実習担当:渡部 正康,大福 学
AutoCAD LTを使用した図面作成の基本演習では,環境設定,基本コマンド等の紹介をしながら図面枠の作図までを行った.つぎに,基本操作の習得のため,学科講義「設計製図」の演習内容の一つである,U型側溝図の作図を行った.

4.5.2 実習「CAD」(応用編)                   実習担当:重松 和恵
土木分野でのCAD使用事例の説明を行い,実務製図では,測量会社から納品された道路断面図を加工して配管埋設工事案図面を作図する過程を,実習担当者の説明を受けながら行った.
実習風景


4.6 学外施設見学

4.6.1国土交通省 四国地方整備局 松山河川国道事務所 石手川ダム管理支所
はじめに,ダム管理室において石手川ダムの目的である,洪水調節,水道用水,かんがい用水などの説明があり,それらに対する活発な質疑応答が行われた.つぎに,ダム内部では,コンジットゲート上部施設,ダム外部ではホロ−ジェットバルブからの放流状況などを見学し,説明を受けた.

4.6.2国土交通省 四国地方整備局 松山河川国道事務所
会議室において道路関係および河川関係の事業概要,事務所建物について免震構法,雨水利用,太陽光発電,氷蓄熱施設などの説明を受けた.つぎに,屋上に設置されているソーラーパネル,氷蓄熱ユニットなどの施設,1階下部に入り基礎部に設置されている免震ゴムの施工状況の見学を行った.
学外施設見学風景


5.おわりに
今回の研修は実習を中心とした環境調査,測量実習,CAD実習を行った.また,石手川ダムでは,施設やその管理業務,河川国道事務所では,業務内容や最新の施設を見学した.
この研修の実施にあたってご協力頂いた,総務部人事課,工学部環境建設工学科,機械工学科,総務チーム,学務チームおよび工学部等技術部の方々に感謝申し上げます.
また,施設見学において講義ならびに施設の説明をして頂いた,石手川ダム管理支所および松山河川国道事務所の方々に感謝申し上げます.


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